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2013年8月 5日 (月)

ひぐらし

8月の信州の山へ行くと、もう蜩が鳴いている。
懐かしい「故郷のこゑ」でもあるが蜩の声は淋しい。特に人生の終盤を迎えている者達にとっては色々のことを思い出させて一種の哀愁を誘う。

俳人協会・俳句文学館発行、平成25年8月の俳句カレンダーに、辻田克巳氏の句が掲載されている。小松生長氏の解説文がある。

  ひぐらしの鳴く方へ椅子向けてあり  辻田克巳

25081初学の頃、幸運にも師の伊根の山荘での鍛練会に浴したことがあった。
 句もできぬまま悶悶とゴロ寝。眠られぬままに朝ひぐらしの声を聞き、この句を思い浮かべた。 しかしその当時には、まだこの句の深い意味を読みとることができなかった。実はこの句には先行句がある。
 昭和52年、師である不死男を失った深い悲しみや不安を詠んだ
 ひぐらしの高き木ばかり不死男亡し
という句だ。その後昭和55年にこの句が生まれた。
 年を重ねた今では、この句が師を亡くしながらも俳句の道を刻苦勉励しようとする決意や覚悟だったことがよく分かる。
 爾来、幾星霜を閲しただろうか。現在師は82歳になられた。しかしこの句は古びることなく今も息づいていて、読者にはあらたに声高な夕ひぐらしが聞こえてくるのではないだろうか。
 人生はまさに終盤。今なお俳句に真摯に立ち向かおうとする師の姿が目に浮かんできて、ただただ敬服するばかりだ。(小松 生長)』

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コメント

前略 初めて投句いたします。
添削よろしくお願いいたします。

父と子の 飾らぬ会話 雲の峰
鎌倉や あぢさゐの路 仏道
月出づる 泰山木の 花の上

投稿: jじゅんこ | 2013年8月31日 (土) 15時49分

前略 御免ください
俳句初心者です。添削お願いします。

たおやかに 碁石置く人 萩の花
負うてゆく ものの重さよ 蝸牛
蝉まさに 啼き出す前の 静寂あり

投稿: ちょうさん | 2013年8月31日 (土) 16時01分

じゅんこ様、ちょうさん様
コメント有難う御座います。

私は句会でお互いに批評しあったり意見交換は致しますが、このような形でのやり取りは致しておりませんのでご了承下さい。

ご健吟を祈ります。

投稿: Alps | 2013年9月 1日 (日) 21時50分

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