法師蝉
今朝7時半ころ、我が家の庭で急に法師蝉が鳴いた。「つくつくほうし」と3回、それを3度繰り返して、後はそれっきり。例年より10日ほど遅れて鳴いたらしい。
(7月に山へ行った時、蜩が「かなかなかな」と鳴き通していた。我が家の近辺では蜩は聞いたことがないし、「みんみん」は去年一度聞いただけ。)
法師蝉は、鳴き声の面白さと、秋鳴く点に、かえってあるさびしさが感じられそれが法師蝉の名にも込められているようである。
法師蝉しみじみ耳のうしろかな 川端 茅舎
尽く尽くと何急かすなる法師蝉 文鋏夫佐恵
鳴き終るときの確かに法師蝉 稲畑 汀子
つくつくし母よ小さくなるばかり 柴崎左田男
父母なくて何ぞ故郷やつくつくし 池田 弥寿
また微熱つくつく法師もう黙れ 川端 茅舎
法師蝉海へ放ちしこゑをさむ 山口 誓子
島山や鳴きつくさんと法師蝉 清崎 敏郎
法師蝉疲るるばかり読みふけり 星野 立子
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