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2012年8月21日 (火)

無言館、第二展示館

今年の夏も又猛暑だった。未だ残暑は続いている。
八月十五日も暑かった。そのなかを子供たちと再々度、無言館を訪れた。親には親の、子には子の想いが有ってよい。
Photo 外観は何も変わっていない。ただ周囲の木々が一層大きくなったことぐらい。
Photo_4 Photo_5

迂闊だったが2005年6月、無言館前の戦没画学生慰霊碑「記憶のパレット」(写真左)の真ん中のほぼ三分の一に当たる部分に、何者かが大量の赤ペンキをぶちまけるという事件があった。
色々の経緯があったが、2008年開館した第二展示館「傷ついた画布のドーム」前の「絵筆の碑」(写真右)の碑面に復元されている。(写真はクリックで拡大します)

Photo_7写真は第二展示館「傷ついた画布のドーム」である。
Jpg_2 ドームの館内は本館とほぼ同面積、そこに開館以後収集された画学生60余名の遺作が並ぶ。

天井には約360点におよぶ画学生の美校時代の習作、下絵、デッサン が貼り込まれ、館のリピーター達は「戦没画学生のプラネタリウム」と呼ぶ。

天井から降り注ぐ画学生たちの「生きること」、「描くこと」への執着の眩しさ。

戦後67年を経て、今も少しも色褪せぬ彼らの生命の星座を振り仰いで、ただ心揺さぶられる。

一つの歴史を忘却の淵に沈めるのは耐え難い。

過去は時さえ経てば、風化しやがて消えてゆくなどとはもっての他。これほど鮮明に刻み込まれ生きているものかと改めて思い知らされもしたが、そこには若い身空で散っていった者たちの叫び声だけでなく、其れを人夫々に受け止め、自らの心のつかえを吐き出す吐息と、過去への鎮魂の祈りが館内一杯に渦を巻いているような、そんな幻想にいっとき酔いしれた。

8月14,15,16日の3日間、「記憶のパレット」の前に「千本の絵筆」の供養台を設け、画学生の冥福を祈っている。私たちも絵筆をささげ、戦没画学生への鎮魂の意を表してきた。

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