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2012年6月28日 (木)

ブナ原生林

栃木県那須町芦野の、「遊行柳」を顕彰して「第30回柳祭り全国俳句大会」が開催されたが、そこから程近い、東北新幹線新白川駅から車で小1時間の山深い所に、福島県岩瀬郡天榮村と言う寒村がある。

その村の湯本二岐(ふたまた)は、二岐山の東麓で二岐川に沿って二岐温泉が湧出している。湯量も豊富で薬効も顕著とのことで、数軒ある旅館には温泉を楽しむ人たちがいつも来ている。
付近には見るべきものはこれと言って取り上げるほどのものはないが、ブナの原生林がある。

ブナは、山毛欅・椈・橅・などとも書かれ以前はさほど言われなかったが、最近では貴重材扱いされている。
ブナはその保水性から自然の水甕などといわれる。「人と森の物語」にも書いたように人と森の共生の必要性の認識の甘さから、当局による心無いブナ原生林の伐採が各地で行われたのも事実である。

Y社にいたとき、木材の購入から加工までを担当したことがある。当時Y社はブナを現地加工業者によって板材に加工されたものを大量に購入していた。それだけにブナには愛着も一入である。

旅館の若女将の案内で、旅館から4kmほど山に入ったところに行くとその原生林がある。秋田県の八幡平の原生林に比べると規模は小さいが何年ぶりかにブナと対面した。

Photo ブナの木肌にも触ってみた。昔の感触が伝わってくる。懐かしかった。高所にはブナの花が咲いている。下には去年の秋に降らせたと思われるブナの実が落ちていた。
旧友に会った感じで暫くは現地を動かなかった。

その付近に小さな神社があった。
Photo_2御鍋神社」と言う。小さな粗末な造りであるが庇の下には大きな鍋が吊るされている。

傍に由緒書がある。
『祭神は、平の将門・桔梗の前・平の九郎。
平の将門が戦に敗れ、奥州の清原氏を頼ってこの地点まで逃れてきたが警戒厳重を極め、桔梗の前は逆境にも拘わらず無事、将門の一子九郎を産んだ。然し山また山の強行軍は女性の足には耐えられず、一族の足手まといになるを恐れ桔梗が原に於いて自害して果てる。……現在の平九郎谷に至るも、これ以上の逃避は不可能と知り、現在の御鍋平に住み、ひそかに再起を夢みて本神社を祀ったのはこの頃であろう。……』

と、宮司と氏子総代の書いた由緒書があった。女性の守護神として尊崇され遠方より詣でる人が今に続いていると聞く。村の事情もあろうが、もっと麓に遷し、村の祭事とすることで村の活性化を図る方法もあるのではないかとの思いもあった。

我々の知らないところに、このような歴史が潜んでいることを再認識した。

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