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2011年12月17日 (土)

聖者は痩せて

俳人協会・俳句文学館発行、平成23年12月俳句カレンダーに鷹羽狩行氏の一句が掲載されている。
(狩行氏は、蛇笏賞受賞作家であり、現在、俳誌「狩」を主宰し、俳人協会会長・日本文芸家協会理事の要職にもある。)

 昔より聖者は痩せて枯芭蕉 鷹羽狩行

2312_2 俳誌「白魚火(しらをび)」主宰である仁尾正文氏の鑑賞文がある。

『平成7年12月号の「俳句研究」で「今年の秀句ベスト5」の特集があり私はこの「枯芭蕉」を鑑賞した。出典は「俳壇」1月号だから、平成6年作。この句は狩行氏の句集「十一面」に収録され、帯の自選11句にも抄出されている。
 枯れさらばえた芭蕉が従容と立っている。作者はこの景に聖者の姿を重ねた。「徒然草」第49段に登場の心戒という聖は居住も定めず、風雲に身を任せ、痩せてくろずんでいたという。 生活を極限まで簡素化し、心の中に豊かさを求めた良寛、西行、芭蕉の清貧の系譜を思い、強く共感した。
 平成7年刊の「鷹羽狩行の世界」は534ページ、174名が執筆しているが「枯芭蕉」の句に触れたものはなかった。
 俳人協会創立50周年の掉尾の12月のカレンダーに、鷹羽会長がこの句を揮毫された。
 氏の傘寿記念に出した「山河」は、既刊の句集1万句を333句に絞った超厳選で、「自選こそ創作」と言わしめた中に「枯芭蕉」の句があり、感銘を深くした。(仁尾 正文)』

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