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2009年1月14日 (水)

宝船

   七人は重たからずや宝船

俳人協会・俳句文学館発行、平成21年1月俳句カレンダー所載句である。
作者は鷹羽狩行氏で、大西素之氏の解説がある。

『宝船の絵は当初、帆掛舟に米俵を積んだだけの素朴な絵であったが、徐々に金銀財宝や縁起物が持ち込まれるようになり、宝永年間にはついに七福神までご乗船の仕儀に-。
 立錐の余地もない宝船の絵を眺めながら、「七人は重たからずや」と呟いて微苦笑している作者の表情が見えるようである。「や」は反語の終助詞であるが、切字として詠嘆の機能も果たしている。
 元来、宝船の絵は節分の夜に枕の下に敷き、見た夢で吉凶を占って、悪夢の場合は川に流したと伝えられている。
 その後、次第に夢占や厄払いの要素は薄れ、元日の夜の枕に敷いて良い初夢を願うだけのものになった。その風習も今日ではほとんど廃れてしまったので、作者が実際に敷いて寝られたかどうか定かでないが、さて夢の首尾は?
  初夢をさしさはりなきところまで  狩行
 肝心のところで肩透かしを食わす心憎さ-。
 熟練の軽妙・自在な作品が増えた句集『十五峯』所収。(大西素之)』

作者鷹羽狩行氏は、Wikipediaより一部抜粋すると、『山形県出身。山口誓子・秋元不死男に師事。1965年、句集『誕生』で俳人協会賞、1974年、句集『平遠』で芸術選奨新人賞授賞、1978年より俳誌「」を主宰。2002年、『翼灯集』『十三星』で毎日芸術賞受賞。2008年、『十五峯』で詩歌文学館賞受賞、蛇笏賞受賞。俳人協会会長、日本文芸家協会理事。
俳句表現における言葉の選択を重視する。鋭い感覚、奔放で大胆な表現が特色。』

新年早々から暗いニュースばかりが目立つ中で、このような軽妙で洒脱な句は、気持ちにゆとりと明るさを齎してくれる。
   流星の使ひきれざる空の丈(たけ)  狩行
など、スケールの大きな句もある。

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