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2007年8月 1日 (水)

星月夜

   ちちははの国に寝惜しみ星月夜   

俳人協会・俳句文学館発行、平成19年8月の俳句カレンダー巻頭句である。
作者は鷹羽狩行氏で、小林呼渓氏の解説文がある。

『「みちのくの星入り氷柱われに呉れよ」とうたいあげた、生まれ故郷の山形は「五歳まで。記憶はゼロ」という。
 そのふるさと山形の秋の夜空は、都会では疾うに失われてしまった闇と、汚れに染まらぬ浄らかな大気を擁して、無数の星々が満天を埋め尽し、月の光と紛うばかりの清く豊けき輝きをもって、大地を照らす。
 「星月夜」は、まさに美しき「ちちははの国」の象徴であることは元より、この地でわれを生み、育て賜うた「ちちはは」の限りなく深い慈愛の象徴でもあろう。
 ちちの腕の、ははの懐のあの温もりの中に身を浸した、みどり児にも似た安らぎと懐かしさがいま、束の間の一夜をふるさとに在る作者の全身を、隈なく包み込んでいる。
 万感の思いがこもる「寝惜しみ」の一語が持つ重みは、ひとりの作者のみにとどまらず、遠くふるさとを離れ住み、たまさか帰郷した人々の感慨に、あまねく通う。
 平成十年「山形三句」の一句。『十三夜』所収。(小林呼渓)』

今は、天の川や星がはっきりと見えるところが少なくなった。
信州の山に行くと今でもはっきりと見えるのが嬉しい。まさに「ちちははの国に寝惜しみ」は共感できる。

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