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2007年5月21日 (月)

小江戸

信州の鎌倉」とか、各地に点在する「小京都」等は夫々の特色が冠地名との関連で表されているが、「小江戸」と呼ばれる地もある。

小江戸こえど)とは「江戸のように栄えた町」「江戸時代を感じさせる町」といった意味合いで使われる、都市の比喩的な表現。代表例としては、埼玉県川越市があげられる(wikipedia)』。

川越の土蔵造りの店舗は、所謂「蔵造り」として有名で類焼を防ぐ為の巧みな耐火建築で江戸の町屋形式として発達したもの。蔵造りの建物が並ぶ一番街は江戸の面影を色濃く残している。
Photo_28
Photo_30 今の東京には、江戸の昔の日本橋小伝馬町、室町などにあった蔵造り問屋街の遺構は全く無い。その歴史的面影をここ川越に見ることが出来る。
重量級の黒漆喰の壁、大きな鬼瓦等はその一端で、その情緒は多くの俳人を引き寄せている。
写真上は一番街の風景、左の上は亀屋、下は大澤家住宅を示す。
Photo_31 亀屋は店蔵と隣に袖蔵が並び、巨額の費用を投じて造られたもの。
又、大澤家住宅は国の重要文化財に指定されている。
この町並みは、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されており、高さ11m以上の建物は制限され、電柱は地下へ移され、今後は街灯を工夫される由である。

一番街の通りから一歩奥に「埼玉リソナ銀行」の瀟洒な建物(国の登録有形文化財)があり又、「残したい日本の音風景百選」に選ばれている「時の鐘」は更に数軒分、通りから奥にある(写真の上と下)。
Photo_34 リソナ銀行は、スマートな白レンガ造りの西洋建築で鉄骨3階建て、青銅ぶきのドーム型の塔屋で国の登録文化財に指定されている。蔵造りの町並みと対照的であるがその町並みになんとなく溶け込んでいるのが面白い。

「時の鐘」は約400年前から川越のシンボルとして今も6,12,15,18時の四回、鳴らしている。櫓の高さは奈良の大仏と同じ高さだそうである。現在のものは4代目と言われ、鐘の鳴る時間にはそれを聞く為に塔の周りには人垣が出来る。
Photo_35 この他に、見落せないものに、川越城本丸御殿と喜多院がある。

川越城本丸御殿は、明治維新以後次第に解体されてしまったが今も本丸御殿の玄関と大広間が残っている。

川越大師として知られる「喜多院」は、徳川家光誕生の間や春日局化粧の間、更に境内には五百羅漢や多くの文化財や史跡がある。
Photo_37 Photo_38

これらの町並みや史跡を結ぶ観光交通機関としては、「小江戸巡回バス」や「観光用人力車」がある。

巡回バスはボンネットが大きく張り出したレトロな感じの懐かしいバスで、一日乗り放題で500円というのもよい。
観光用の人力車は、主だったところを説明つきで廻ってくれる。こんな乗り物を利用するのも情緒がある。

此処は絵になる風景であり、俳句になる風景である。
このような町並み保存には、この地を含めて例外なく地元の熱意や努力や忍耐が感じられる。
車社会に合わせて道幅を20mに拡大しようとした都市計を中止させ、建物の高さ制限、電柱の地中化、その他の工夫等がこのような景を確保していることは間違いない。
それでも一番街は通りに面しているので車の往来があって多少気になるところであるが、それを割引しても尚江戸の原風景が楽しめる。
    夕焼くる川越宿や時の鐘
    江戸の世の店蔵今に夏燕

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