1月8日の読売新聞の特集「駅」に、ハワイ・マウイ島のラハイナ駅が紹介されていた。三角屋根の可愛いい小さな駅舎が印象的だった。私どもは友人と過去3回、この地を訪れている。写真は懐かしい、サトウキビ列車が白煙を上げて木組みの橋を渡っている所(新聞紙上の写真)と、私たちが2002年に乗車した時の乗車記念証。 
「かつてサトウキビは、マウイ島の主要産業だった。キビや人を運ぶ為に農園を小さな機関車が走っていた。それを1969年に観光用に再現したのが『サトウキビ列車』だ。雄大な山々、青い海が車窓に広がる。……時折鳴る汽笛は、線路から1Kmほど離れたラハイナ浄土院にも届く。日系人の集まる浄土宗の寺だ。……浄土院の住職に当たる開教使、原源照さん(69)が『ホレホレ節』を口ずさんだ。1世たちは炎天下に12時間立ちづめで、キビの葉を手作業でかきおとした。其の時の歌だ。 ”ゆこかメリケン帰ろか日本 ここが思案のハワイ島”。 浄土宗から派遣された原さんは、3年で帰国するはずだった。が、預かった寺が火事になる。責任を感じて再建に奔走。何時しか42年が過ぎていた。『帰ろか日本』と思いつつ。……列車は9.5Kmを往復し再びラハイナ駅へ……かつて涙を乗せた列車に今、笑顔が乗り込んで行く。」と、特集「駅」には紹介されていた。
写真左は、ラハイナ浄土院内の三重の塔と露座の大仏。
原源照氏ご夫妻はすっかり現地に馴染み、苦労の末に現地に骨を埋めた邦人の墓を守り、日本の盆に当たる時は、盆供養と流灯会を催している。
異国の夕日を見つめていると、現地に移民して苦労した上に、異国の地で果てていった人たちの事を思い、胸が熱くなる。
そんな夕日を、
原さんご夫妻は1万回以上も見つめつつ、望郷の念に駆られたことが幾度もあった事であろう。2004年にお訪ねした時もお元気で案内して下さった。これからもお元気でご活躍される事を祈っている。
余談だが原さんは、長野市から現地に赴任された。私の友人の奥さんが善光寺の、お上人様を学友に持っているご縁から2004年に訪問した時に、お上人様御染筆の色紙を差し上げた所、大変喜ばれた。
サトウキビ列車は、可愛いい姿で、今日も過去の歴史を乗せて、カアナパリ と ラハイナ間を走っている。白煙を吐き汽笛を鳴らしながら。
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