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2005年12月29日 (木)

Music siren

26日に街に出た時、懐かしい音を聞いた。ミュージック・サイレンだ。ミュージック・サイレンと言っても聞き慣れない人も多いだろう。

戦時中、警戒警報や空襲警報を報せるのに、サイレンが使われたので、サイレンの音には不気味な感じを持つ人が多かった。しかし戦後も、大きな工場等の始業や就業時を報せるのに盛んに用いられたものだ。そのサイレンの圧倒的な音のエネルギーを生かして、音楽性のあるものに変えられないかと、Y社の元社長(後に会長)が研究者に命じて生まれたのがミュージック・サイレンで、サイレンの音で音階を作り音楽を奏でるように開発された。Y社の屋上には1951年から今もそのサイレンが、始業、就業時は勿論、休憩の始め終わり等を含めて日に10回は美しい音楽を街に流し、市民に親しまれている。

それを企業等のPR用に使えないかと、問い合わせが各地から寄せられ、北は北海道の札幌から南は九州の宮崎まで、主としてデパートや市役所等に設置された。今も使われているか否かは知らない。只PR効果を勘案して、一地区に一台と限定して設置された。

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写真はY社の屋上で1953年(1951年のものを全面改良して作られたサイレン)から1989年まで36年間、朝も昼も夕方も音楽を奏でていたサイレンで私にとっては忘れられないサイレンだ。

music_siren_3 左の写真はそのサイレンで鳴らす曲を刻んだミュージック・ドラムである。この設計のサイレンの難点は短い音符の同一音が続く曲、例えばシューベルト作曲の「菩提樹」のように「ソソミミミミド …」といった曲は、耳の良い人には歯切れが悪く感じる。(滝廉太郎作曲の「荒城の月」のように「ミミラシドシラ…」とゆったりした同一音が続く場合はあまり問題は無い。)

それを改良して1989年に、コンパクトに且つ「菩提樹」のような曲にも歯切れ良く対応出来るサイレンを設計し、36年ぶりに更新された。勿論ソフトも変った。下の2枚の写真がそれで上は、サイレンを収めている,ボックス(旧サイレンも一緒に写っている)。下はボックス内のサイレンのメカの一部。

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music_siren_6 

私はこのミュージック・サイレンの曲を聴く度に青春時代を懐かしく思い出す。 

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コメント

何時も話の本筋を外れた所に目が行って申訳ないが、わたしがこの記事を拝見して最も嬉しかった事は、この魅力溢れる製品を一地区一台と限定して設置した配慮です。
その配慮がなかった場合の惨状は想像を絶します。 欧米の都市を訪れる時に、夫々の均整の取れた美しさに感動する事が多いのに、日本の都市ではそれが無い。 と言う事は、若しもこの魅力的な製品が野放図に設置されていたらどの様なことになったかが想像できるからです。

投稿: 二人のピアニスト | 2005年12月29日 (木) 12時37分

二人のピアニスト様
コメント有難う御座いました。
一地区に一台と言うよりは一都市に一台と言った方がより適切だったかなとも思います。

ミュージック・サイレンはその構造上から言って完全な純正率音階(平均率音階ではない)ですので和音なども極めて綺麗で、かつ設置場所は殆どが、高所に設置されるので遠方まで聞える割には、近くで聞くのに考えるほど大きくは感じないのが面白い所です。

それでも複数が絡み合って鳴ったときの事を考えると騒音になることは間違いないでしょう。

話の筋は違いますが、欧米の列車に乗って感じるのは、乗るのも降りるのも利用者の責任であって、日本の列車のように足元に気をつけろ、忘れ物に気をつけろ、発車するから気をつけろと言った車内放送で話も出来ない状態にしてしまうのとは違って、極めて静かであることも、お説と合わせて思い出されます。

投稿: Alps | 2005年12月29日 (木) 21時09分

お二人のコメントを読んで:

サンフランシスコや、マイアミビーチは、建築物の色彩に法的な制約が有ると聞いたことがあるが、独、仏、ほかヨーロッパ諸都市でどうなのか、私はその方面の事に疎いので知らない。でも、欧米、と言わず,アフリカの町も均整日が有るのに、日本の、特に大都会の有様は雑然としている。 正にピアニストさんの言う通りである。 しかし、一棟ずつ見ると非常に美しい建築物である。

この話から、車内放送に連想が行くAlpsさんの発想が面白いが、これも正にその通りである。

そこで私はこう考える。 海外視察に出張した官僚・政治家には、この辺の感度が無かった。 その様な出張旅費の無駄使いを咎めるべきマスコミ人種にも、その感性が無かった。
「耐震構造偽装問題の根源」と私が考えたメカニズムが、此処でも共通して働いていた、と。

投稿: 変人キャズ | 2005年12月30日 (金) 03時53分

動画で見た。

投稿: | 2014年12月24日 (水) 17時37分

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