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2005年10月20日 (木)

老師の一喝

2,3年前、NHKプロジェクトXで、「高柳健次郎氏とTVの開発」の話があった。其の時、私と私の友人との間で意見交換をした事があったが、それに似たような話が、去る10月16日の新聞に「老師の一喝」として橋本五郎氏の話が載っていた。

「30年前、大阪の高麗橋吉兆で『名月茶会』なるものが開かれた。正客(しょうきゃく)は今年8月、105歳で大往生した臨済宗大徳寺派の立花大亀老師、次客は松下電器産業の創業者、松下幸之助。国税庁長官から広告業界に転じた現博報堂最高顧問、近藤道生(みちたか)(85)をお祝いする茶会だった。

ところが正客が突然、次客にこう言い放ち、その場は一瞬凍り付いてしまった。

『君のお陰で、こんなに心がなく、物ばかりのいやな日本になってしまった。君の責任で直してもらわなければならん』

電化製品で便利になることは、精神的に退化することではないのか。老師はそう言おうとしたのだ。近藤さんら4人は、息をのみ、一斉に松下さんに目を向けた。しかし、松下さんは身じろぎもせず沈黙、その温容が崩れることはなかった。 云々」

と述べ、以下本論の政治の話になって行くのだが、老師の此の強烈な発言の裏に潜んでいる本音と温情を感じ、友人との会話を想起した次第。

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コメント

話題の本筋を外れた部分に目を取られる、私の悪い癖があって、「強烈な発言の裏に潜んでいる本音と温情」と言い切っている俳句的(と私が感じる)表現法に感心しました。

投稿: K.Y. | 2005年11月14日 (月) 06時38分

茶会のその後の成り行きはわからないが、その後暫くして松下政経塾が開設された。
政経塾の成果に就いてはこれからの結果を見なければ判らないが、開設の発端に老師の一喝の影響があったのを見逃せないと思っている。
変人キャズさんの「人類滅亡論(3)自然科学の進歩による滅亡」と老師は同じ洞察をしていたと思う。只何とか考えろと言う辺りに老師の気持ちが垣間見られる。

投稿: Alps | 2005年11月14日 (月) 07時56分

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